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摂食障害の基本知識 ~経験者の視点で語り合いました
いづ : わたしは、苦しくて、なんとかしたいって思ったときに、医学的な観点から書かれた本などを調べたのだけど、医学や心理学の専門用語などの難しい記述を見てもよくわからなかったし、なんだかしっくりこなかった。みなさんはどうかな?摂食障害まっただ中のときに、自分に何が起こっているのだろうかと調べましたか?
まさ : 私は、ダイエットから嘔吐を始めてそこから過食嘔吐になったので、痩せることが嬉しくて苦しさがなかったし、病気だとか治すという認識がなかったな。認識するまでに3~4年かかった。
いづ : その3~4年の間は苦しさはなかった?治そうと思うようになったきっかけは?
まさ : 食べ吐きを隠さなきゃならないという苦しさはあったけど、その行為自体に苦しさはなかった。きっかけは、彼氏との楽しいデートをした夜にも食べ吐きしようとしている自分に、「いつまでこんなこと続けるんだ」と疑問がでたとき。それがきっかけで、摂食障害について調べたり病院に行った。でも、治そうとして治るものじゃないのでそこで初めて苦しくなった。それからが地獄のような苦しみでした。
雅代 : わたしは、一人暮らし中に拒食に。親におかしいと気づかれて病院に無理やり連れて行かれました。そのときは体が動かない苦しさはあったけど、病気に対する苦しさはありませんでした。そのうち、栄養のあるものを食べるとパニックになったり、食べ物に支配されるのが辛かったけど、拒食のうちは病気を治そうというところまではいっていなかった…。やっぱり、過食になってからが辛くて、治そうというふうになったんだと思う。
いづ : 一番初めに親御さんが病院に連れて行ってくれたときは、自分ではどうにかしようというのはなかった?
雅代 : 仕事や今の状況から逃げたくて、体を壊せば逃げられるかもというのから拒食が始まったんだと思う。だから、むしろ拒食をどうにかしたいというのはなかった。
いづ : じゃあ、治りたいという感情が最初からあったわけじゃないんだ。まさちゃんと雅代ちゃんは、最初から摂食障害で苦しいという感じじゃなかったんだね。 わたしは最初から苦しかったな。まずはじめから生きていることが辛かった。中学2年のころからお菓子を食べるのが止まらなくて太っていって、もともとあった生きづらさももっと苦しくなっていった。 私は、食べるのが止まらないところから始まったから、最初から苦しくて、どこかで楽になりたいというのがあった。だから、最初からいろいろ調べたりしたなあ。
ちい : 私も初めから過食だったから、初めから苦しくてもがいてどうにかしなきゃと思っていた。過食から抜け出せるなんて思ってもいなかったから、拒食や吐ける人がうらやましくも感じていた
いづ : 過食症という病名と自分とを結びつけたのはいつだった?
ちい : あまりその辺は覚えてないけど、過食症をというよりも"生きづらさ"をどうにかしたくて、本とかいろいろ調べていったら徐々に過食症のことも知ることになったんじゃないかと思う。
雅代 : 摂食障害といえど、それぞれによって症状も経過も全然違うよね。
まさ : でも共通するのはやっぱり自己否定感だよね。
saahko : 私はダイエットから始まった。痩せていくのが楽しくてうまくいっていると思っていたけど、その糸がプチンと切れて、食べたくないのに食べずにはいられなくなったときに自分はおかしいと感じ始めた。食べたら太るから、食べたい欲求を満たすために、ご飯とかお菓子を作って家族に食べさせて満足していたり…。
いづ : そうすると、おかしいなと思い始めたのはやっぱり食欲が出てきたときだね。摂食障害という言葉と自分をつなげた時は?
saahko : 有名な女優さんの摂食障害が話題になっていた時期だったから、もしかしてそうかなというのはあった。当時、摂食障害という言葉がなくて、女性誌とかにちょっと載っていたぐらいだった。おかしいと思いながらも何とか自分で治そうと思っていたな。
いづ : いずみさんは?自分のおかしなこれを病気と認識し始めたときとか、自分に何が起きているか調べようと思った時は?
いずみ : やっぱり始めは、痩せておかしいと思っても、絶好調だから調べようとは思わなかったよね。太りだして挫折感を感じたときからかな…。挫折感、罪悪感、絶望感で苦しくなってから、やっぱり調べようと思ったのかな。病気と認めたくない時期もあったけど、自分を表現するときに摂食障害と言えて嬉しいときがあったな。自分を伝えるときに、摂食障害という病名をつけると「私もこんなに大変なんだ」と表現できたような気がしてほっとしたというのかな。自分の意志が弱いと言われていたときはつらかったから。パインの会(自助グループ)を開いて思ったのは、自分はただでさえ症状で大変なのに、周り(社会、医者、親)になかなか伝わらなくて伝えるというだけで大変だということです。だからパインではそれを代弁できたらいいと思ったんだよね。
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