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摂食障害の基本知識 ~経験者の視点で語り合いました
*いずみさんはここからの参加です。
いずみ : 苦しかったことを具体的に言葉に置き換えるのができないんだけど、自分はこんなに大変なのを誰もわかってくれないという思いだけが残ってる。今も。
もっと大変な人は世の中にはたくさんいるんだけど、自分が一番大変っていう思いがあって、それを誰も分かってくれないって思ってる。
特に、身近な、親とか親とか親とかにね(笑)、わかってほしいんだろうね。
特に母親には、自分のことをわかってくれて当然みたいなところからスタートするからおかしいんだよね。
回復の最後の段階で、「お母さんて100%は私と同じ人間ではないんや」と気づいて、当たり前なのに、そこまでいくまで気づかない。
それを、「わかってくれて当然、何でわからんの?」って思ってるから、すごい葛藤だったんだなって、回復の最後の段階でわかったんだよね。
何が大変かとか苦しさを言葉にというのがね、今となっては出てこないな。
書きなぐっていたはずなんだけど。「死にたい」とか、「何のために生まれてきたのか」とか、「苦しい辛い」とか。
でも自分で一番危険で死に近いなと思ったのは、がむしゃらなときとか「死にたい」とか「苦しい」ってときではなくて、「もういいわ、何もかも疲れた~」なんて結構軽く言えてるときだという気がした。でも死ななかったけどね。
死ぬときって、どん底のときじゃなくて、結構回復期みたいな、働きだして、症状がおさまったときにヤバイとか言うよね。
症状があるうちは、人間関係なり社会の仕組みの中での苦しさを、食べたり吐いたり食べないことで吐き出したりバランスとってるのに、やめたときにパタッといく人が多いとか言うよね。
でもみんな結構しぶとく死なないんじゃないかなというのが実体験なんだけどね。
苦しかったよね。おかしかったし、囚われていたよね。なんでやろうとか思うけど、しんどかったわ。
いづ : しんどかったとか、とてつもなくとか、狂いそうなぐらいとか、そういう言葉しか出てこなかったりするんだよね…。でもそれでは伝わりにくいというか…。
いずみ : 「みんなしんどいことぐらい一つぐらいある」とか言われると、あらぁそれで終わっちゃうのって感じ(笑)。「俺だって悩みぐらいあるさ」とか言われると、「あらそうですね」みたいな(笑)。
いづ : 死と隣り合わせっていうか、もう死に片足つっこんでいるような感じなんだよね。
いずみ : 私の実感は、死を感じる、半分片足つっこんでいるからこそやっと生きていることを感じられてたって感じだった。死を感じることで生きる。痛いのは生きてる証拠というじゃない、それぐらいのレベルだったと思う。死がそこにあるから、何とか死んでない自分がいるってことをかろうじてわかっているというぐらいの勢いだったなと思うけど。
よく死ななかったと思う。私なんか、命なくてもおかしくなかったと思うけど、生かされてきたんだなと思う。あのときもあのときもあのまま死んでてもおかしくなかっただろう事件というのはいっぱいある。
いづ : 自殺しようとしたってこと?
いずみ : 自殺って自分で多分しなかった。リストカット?私の場合は根性切りやけど、あれは死ぬ気はなかったと思うし、飛び降り、れなかったと思うし、包丁を喉まで、刺せなかったと思うし、首吊り、便器に立って紐までかけたけど、首吊れなかったと思うし、そこでは死ねないんだけど、私の死ぬは、酒飲んで路上で朝目覚めるとか、男に連れ去られてそのまま売り飛ばされてもおかしくなかったやろうとか。
いづ : (笑)「もうどうにでもなればいいわ」っていう、投げ出しというか?
いずみ : コンビニで買い込んで、食べながら歩いてのどに詰まって倒れ込んだとかもあるよ(笑)。「どうしてもこのおにぎりが詰まってとれない~これで私の人生終わるのか」っていう。駅から家まで帰るまでももたないのよね。買い込んだものを食べながらじゃないと。それも駅前の喫茶店みたいなところで、喫茶店らしからぬカツどんみたいなメニューを二つ食べておいて、そして酒と食べ物買い込んで持って帰る道の途中で倒れ込むんだよね、おにぎりがのどに詰まって死んでもおかしくないみたいなね。
飲み屋から夜中歩いて帰る途中でヘロヘロで、ヒッチハイク、大型トラックの運ちゃんが乗せてくれて、そのままどっかで捨てられてもおかしくないやろ!危ないやろ!そんな人と一晩ドライブ、酔っ払ってま~す、みたいな。コンビニで捨てられました。「どうする、ここはどこ?」もう一回ヒッチハイク、知らない人のトラック乗り込んで寝てます。みたいなそういう日々。ダメじゃない?
いづ : そういうところ、すごく似てる(笑)。自殺、今から飛び降りますとか首吊りますとかっていうのよりも、もうどうにでもなればいいみたいな、わざと暗い暗黒街みたいなところ(笑)に行ってみたり、繁華街の裏通りの地下入っていくみたいな、あんなおかしな世界っていうか。
いずみ : 私も怪しかったなあ。
新宿でおなべしてたときのこと。朝方とかに、あれはなんだったんだろうね、みんなで変な雰囲気のお店に入って…。入り口とかもわからないようにしてあって、誰かの紹介じゃないと入れないみたいな。そんなの普通はないやろうみたいな。どうする私!?おなべもどうよって感じ。(笑)
おなべも怪しい。SM嬢の女王様みたいな人がお客さんと来たりして、その人のお客がひょろひょろっともやしみたいな男で、別荘があるとかで、朝方5時に店あけてから、その人の別荘にみんなで行って。全然知らないとこやけど。SM嬢とひょろひょろもやしとおなべ三人ぐらいで、怪しい洋館みたいなとこだった。
そういうとこからよく無事生還できました~というような感じだけど。
いづ : そういう中じゃないと息できなかったというか。
Yui : 自分がそういうところに見合うっていうか“そぐう”感じがしない?! お天道様の下にいるよりは、そういうところにいるほうが馴染むっていうか、落ち着くっていうか。
いずみ : 本当は私はお天道様の下にいたかったんだけどな。
舞台の真ん中で、女優さんとかアイドルみたいにキャーキャーとかヒューヒューとかされたかったんだけど。(笑)なんか、やっていくことが裏街道なんだよね。なんで?
そのギャップだと思う。プライドの高さとか、賞賛されたいとか、認められたいのに、それを地道に努力とかもできなくて、一発スポットライトみたいな棚ボタみたいにいけるようなつもりでいるけど、そんな中で地道にできなくて崩れてく。裏と表みたいな。外ではニコニコしてみんなに愛想のいい私、すごくうまく人ともやれているような自分。
でも、家ではトイレでゲーゲー吐いてる自分というそのギャップは、まさしくそういう生活に出てるかなっていうぐらい大波小波の人生だった。
でも、どこに幸せがある?そのてっぺんに幸せがあるかと思ったらそうでもなく、どん底があり、結局今となっては、波がなくなって、何もない平凡というのが幸せなんだな~。朝起きて、ご飯食べれて、夜あったかい布団で寝れて、子どもの笑顔があって、みたいなね。朝洗濯物が干せて夜乾いてましたというのが幸せとか(笑)。
Yui : でも、そんなちまちましたの、あの頃は耐えれなかったよね〜(笑)
いずみ : 耐えれなかった。
Yui : 「みんなそんなので何喜んでるの?」とか思って。ひどいな(笑)
いずみ : 刺激が欲しかった。喜びが欲しかったし、飛び込んで行くのかな。「もっともっと」って感じ。満足なんかなかった。
いづ : あれ、何なんだろうね?
いずみ : 病気や(笑)。でも、私もこれだけまともになれたんだから、なれるよってことは伝えたいなって思う。
さんざん社会とか親とかに迷惑かけた分、何か私にできることをしていかんなんというか。
生かされてた、いつ死んでもよかったのに死ねなかったというか生かされてたという枠でみても、何か私、生きている間にできることあるんじゃないかなと思ったりとか、本当は直接親に恩返しできたらいいけど、なかなか面と向かってできない分、ほかのところでしようとしているのかなという気もしたりして。
わが子が自分と同じ道を通ると思ったら恐ろしい。
でも、きっと通ると思う。それじゃ困る。
さて、どうしましょう、というところで、私はやっぱりまともな人間らしい道を歩いていきたいなと思うし、子どもにもそういう道を歩いて欲しいと思うんだよね。
長男はまだ4歳なんだけど、自分の我を通したくて、自分を見て欲しくてそれを発信している人。
この姿は私の姿だなって思って見せてもらう。
こんなに小さくてもこれだけ我が強くて、自分が一番じゃないとダメだし、特別じゃないとダメだし、「みんな自分のこと馬鹿にして」とか言うよ。「誰も僕のことなんかわかってくれん」とか言うよ。あんた中心に結構みんな動いてますけど、みたいな。
それがわからないって、私そのものやなとか思う。
一歳の娘なんて私みたいになっていくと思ったら恐ろしいわぁ。
てことは、どれだけ親が自分のしてきたことを心配してたかと思う。
水商売あがりで、朝酔っ払ってホームから降りたとこまでは覚えてるんだけど、そこで記憶ない。次起きたら、駅の消防科みたいなところで床で吐いて寝転がってて、意識もなく、吐いたものが詰まりそうとかで消防科だったみたいなんだけど、免許証か何かで朝5時とかに実家に連絡がいき、私は起きてケロッとして「お世話になりました」とか言って、酒くさいけど、仕事に行くんだよね。サウナのマッサージしてて。仕事場に親が心配で来たりした。私にしたら「何でこんなところ来るん?」って感じで、親が心配して来てくれたこととか一切わからず、怒ってるのね。親は、私が夜仕事が終わるまでどこかで待ってるんだよね。食べ吐きする気まんまんで買い込んで帰る。帰ったら玄関で2人で待ってて、「邪魔、私今から食べ吐きするんだから入ってもらっても困る」とか言って。でも「食べてても入る」って言って入ってくる。そこに両親座らせて、がつがつ食べてる姿を私は見せ付けたい。『私はこんなに大変』を見せ付けたい。こんなこと毎日やってる、「どうだ」って感じで食い漁って。話どころじゃない。「今から吐くんだから黙ってろ」みたいな勢いで。ゲーゲーはいて。私はそういう娘だった。
お父さんとお母さんには、大変なときにはもっと仕事休んでほしかったんだよね。
学生のときとかは自分を見てほしいと思ってた。「根性切りして傷跡見えてるのに知らん顔しやがって」とか、私が学校行ったり行かなかったりしてたのに仕事ばっかりしてとか思ってた。お父さんは仕事の鬼やと思っていた。
ところが、自分の来て欲しくないときには来る親。自分のしてほしいときには手をさしのべてくれなくて、もういいというときには来るみたいな、すごくうざったかった。
入院していた病院まで「送って行って」と言うと、「自分で帰れ」と言っといて、「わかったよ、自分で帰るよ」って泣きながら歩き出したら後ろから「乗せてこうか?」て追いかけて来る。「乗せていらんよ」…そいういうタイミングいつも。
自分が腹くくって飛び出したら追って来るみたいな。
私はそんな娘だったよ。娘がそんなふうになってったらどうする?
まわりまわって自分に返ってくるんじゃないかなとか思う…。
Yui : 返ってなんかこないって(笑)
いずみ : そうかな?Yuiさんとこは双子で、すごいよね。子どもたち問題なく順調?
Yui : 問題なく順調かわからないけど、何とかなるんじゃない?
私、子育て向いてないから極力子育てしてないの。夫が育ててるから、2人ともとってもいい子(笑)。
いずみ : へぇ~!そういう話し合いのもとに出産に挑んだの?
Yui : (笑) 産む前から話し合ったりはしていないけど、産んでから、ダメだと思ったから、なるべく子どもには近づかない。バンバン泊まりの出張に出る仕事に着いてみたりして(笑)。
いずみ : へぇ~そういうのもありなんだね。
無理にしなきゃっていう枠に入ったら、虐待なり、自分を責めるなりの悪パターンに入ってく。苦手だから距離おきますみたいな。そういうスタイルでいったんだ。
いかにもこうしましょうみたいのが多いよね今。本読みしましょうとか、スキンシップが大事ですとか、そうできないお母さんは苦しい一方だよね。
ちいちゃん : 本当だ。私はまさに枠にはまろうとしてた。それも枠なんやね。枠っていうか、そうせんとダメなような気がしてしまっていた。
Yui : 私も一応ダメな気はするよ。だけど、できないもんはしょうがないよ〜。
いずみ : それ大事じゃない?摂食障害の人は、できないからごめんなさい。とかしょうがないとか言えない。頼まれたりとか、これが普通ですっていうことを目の前に出されたら、「それは私できません」て言えないことが問題じゃない?言えたら楽になっていきそうじゃない?そういうYuiさんは、自己評価低い?高い?
Yui : わかんない。どうだろうね?昔は、「自分はいけてる」と思いながら、「いつでもホームラン打てるのよ、今は打たないだけでね」ってやってたわけだけど(笑)、でもそれは自己評価が高いわけではなくて、自己評価低いの裏返しだったね。今はどっちでもないかな。「いけてる」とほくそ笑むこともないし(笑)、ホームランも、ラッキーなら打てることもあるだろう、程度な感じ。
いずみ : 一緒だね。表街道まっしぐらでいきたいのに、裏街道まっしぐらで。ホームラン打てないはずがないぐらいの勢いでね、何でみんなその私を応援しないの?みたいな(笑)
*いずみさんはここまでの参加となります。
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